第一段階
盤を立てる:尋ねたその瞬間がどんな配置なのかを求める
三つの手順のうち、ここがいちばん種も仕掛けもない段階です。やっているのは計算そのもので、時刻と場所を与えれば答えは一つに決まります。誰が計算しても同じ図が出ます。
必要なのは二つだけ
いつと、どこか。それだけです。
生年月日も、名前も、星座も要りません。計算しているのはあなたではなく、その瞬間だからです。同じ一分であれば、誰が尋ねても同じ盤になります。
カレンダーの日付をそのまま使えない理由
「十月五日」というのは、人が決めた枠の一つです。ここで使うのは節気、つまり太陽が実際にどこまで来ているかです。
節気は「ある一日」ではなく、ある一瞬です。太陽が決まった角度に達したその瞬間を指します。そこを越えると盤の規則がひとそろい入れ替わります(専門的には陰遁と陽遁の切り替わり、そして局数の変化です)。
実際の差:同じ日の夜十一時と翌日の午前一時でも、あいだで節気が替わっていれば、まったく別の規則で組まれた二枚の盤になります。分単位の精度には意味があり、もったいぶっているわけではありません。
場所によって入る時間帯が変わる理由
時計の時刻は人が取り決めたもので、太陽の運行とは別物だからです。
東京と福岡は同じ時計で動いていますが、福岡はその西の端にあります。福岡の時計が正午を指しているとき、太陽はまだ真上には来ておらず、一時間近く足りません。
ここで必要なのは真太陽時、つまり太陽が実際にある位置です。そこであなたのいる経度をもとに、時計の時刻を補正します。補正すると、一日を十二に分けた二時間ごとの区切りのどこに入るかが変わることがあります。区切りが変われば、盤も変わります。
表を引いて当てはめた盤が、計算した盤と合わないのもこのためです。表はあなたの経度を知りません。
出てきた図には何が載っているのか
九つの区画です。八つの方角と中央。それぞれの区画に何層か重なっていて、見ている面が違います。
- 八門(開・休・生・傷・杜・景・死・驚)おおむね「人が何をしているか」にあたります。動き方、やり方、どう手を出すか。名前は吉凶があるように聞こえますが、位置を指す記号であって判決ではありません。「杜門」は悪い門ではなく、「隙がなくなるまで塞いでから開ける」たぐいのものです。
- 九星(天蓬・天任・天沖・天輔・天禽・天心・天柱・天芮・天英)おおむね「その時の条件」にあたります。周囲の空気や、流れがどちらに向いているか。
- 八神(値符・騰蛇・太陰・六合・白虎・玄武・九地・九天)おおむね「人の要素」にあたります。誰が助けていて、誰が邪魔をしていて、見えないところで何か動いていないか。
- 天干(三奇六儀)各区画に落ちる記号で、具体的な人や物事を表します。どれがあなたで、どれが相手で、どれが尋ねた事柄か。次の段階で使うのはこれです。
さらに値符と値使という二つの要の位置も出ます。ごく大まかに言えば、値符はこの配置を取り仕切る側、値使は物事が通る門です。この二つがどの区画に落ちるかで、盤の重心が決まります。
ここまでは、まだ何も読んでいません
盤を立てるのは、その瞬間の配置を計算して描くところまでです。まだ何にも答えていません。死門や白虎が出ているから悪いことが起きる、開門や六合が出ているから順調に進む、ということではありません。
この盤があなたの件について何を言っているのかは、第二段階で分かります。
仕組みは分かった。でも自分で盤を立てるのは面倒、という方へ
この三つの手順は、もともと決まった規則の集まりです。千年前は人が頭の中で計算し、師から弟子へ伝えていました。計算はコンピューターに、読み解きは AI に任せます。あなたは迷っていることを書くだけです。
質問を書く奇門遁甲は中国に伝わる、時を選ぶための考え方です。このページは知識の紹介であり、医療・法律・金銭に関する助言ではありません。結果がこうなると告げるものでもありません。